雪ですが。凍っちゃいましたが。

先日、天気予報が寒波と大雪の予報を出していたので、朝出かけるときにもみじや捩幹石榴(ねじかんざくろ)といった寒さに弱い雑木盆栽は、発泡スチロールの俄かムロに入れ、軒下に避難させておきました。(ムロとは、盆栽を冬の寒さから防ぐビニールハウスみたいな設備)

インストラクターの先生が写真で紹介してくださった風雪に耐える自然界の杉の写真が脳裏に浮かび、五葉松と真柏の松柏盆栽は、針葉樹なので元から寒さには強いから大丈夫だろうと、屋外に出したまま出かけました。

 午後からどんどん雪が降り続け、夜帰宅したときには我が家も雪国でした。雪景色を見るのは好きですが、我が家の盆栽ちゃんたちは、無事でしょうか。。

 【ミニチュア樹氷出現】

帰宅後すぐ庭に出てみると、ええ、そこにはミニチュア樹氷がこんもりと出来上がっておりました。

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なかなか風情があるじゃないか。なんて一瞬思ったものの、これは大変!いくら寒さに強いからって、これではあまりにも寒そうです。庭木に積もった雪はそのままでも、盆栽ちゃんたちは全体のサイズが小さいので、雪の影響が分からず心配です。

まずは、手で積もった雪を払っていましたが、どこまでが雪なのか分からないので、手が当たってうまく雪を払えませんでした。幸い鉢が小さめなので、慎重に根元を持って鉢ごと逆さにして雪を落としました(←大胆?)。今思えば、これは、積もってすぐなのでできることですね。雪は降ってから時間が経つと硬くなってしまうので、雪かき同様、積もったら早めに落とすのが良さそうです。この晩は、深夜まで降り続きそうだったので、さすがに松柏盆栽たちも軒下に避難させました。

  【凍った盆栽に戸惑う素人】

雪は翌朝には止みましたが、まだまだ寒波は居座っております。2日経っても極寒の日々。人も冬用下着とカイロで武装して外出しないとたまらない寒さです。

凍てつく寒さが続く朝、軒下に置いた盆栽ちゃんたちを見たら、なんと土が盛り上がっているじゃないですか!

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こ、これはもしや霜系?!土が凍ってるってことじゃないか!と、自然界では見慣れていることでも、盆栽となると急にビビります。盆栽初心者ですから。

しかも、日中は外出しなければならないので、土が溶けるまで待っていられません。水やり目安と言われる土の表面は乾いているものの、土の中は凍っているし、、水をあげていいものか、このままでいいのか、はたまた家の中に避難させるべきか、、悩みます。

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家の中に全部避難するスペースもありませんし、家の中に入れたとしても、水やりはどうするの?とまた悩みます。

 そこで、アカデミーの仲間グループに聞いてみました。同期の方々も、私のような初心者から、何年も盆栽をお持ちのベテランまでいるので、きっと私のようにこの雪で悩んでいるお友達も多いはずです。

やはり、同じように悩んでいらっしゃるお友達がいました。そして、時間的に余裕がなかったので、エキスパートに聞いちゃいました。お忙しいところすみませんが、教えてください~

 【エキスパートの救いの声】

エキスパートからの回答は、実に落ち着いていらっしゃいました。

「土が盛り上がるのは冬場は当たり前なので気にすることはありません。盆栽園でも屋外で野ざらしです。ただ、雪や氷の溶けた水は期待できないので、日中11:00頃から15:00くらいの間にたっぷり水やりをします。15:00以降はまた水分が凍ってしまうので、逆に水やりはやりません。自分自身、日中水をあげられない場合は、朝鉢に水をたっぷりあげて出かけます。」とのこと。

 私は素人考えで雪や氷が溶ければ、自然に水やりになるのではないかと思いましたが、エキスパートによると、雪の水分量というのは想像以上に足りないので、水やりをしなければならないようです。できるなら、鉢の縁に水がたまるくらいあげた方が良いとのこと。(私の盆栽ちゃんは鉢の縁より土が盛り上がっているのでダメですが)

プロの世界では、土に空気を入れるというイメージで水を与えるそうです。なるほどー!鉢底から水がしたたるくらい水をあげるというのは、土に水分と空気を入れるためなのか。鉢の中の古い水を洗い流す、という作業と捉えると分かりやすいかもしれません。土を良い状態に保ち、根を健康に保つことが重要なんですね。 

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ということで、私もたっぷり水をあげて、日向に置いて出かけました。お友達にもエキスパートのアドバイスをすぐにお伝えしました。

【盆友先輩たちの声】

盆栽歴の長いお友達からもたくさんの雪が積もった盆栽たちが庭に並んでいる写真の投稿がありました。

▽盆友先輩の御宅の盆栽たち

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たくさんの盆栽をお持ちの先輩方は雪くらいでビビらないようです(笑)。とはいえ、先輩方も盆栽たちは野ざらし状態ながらも、ちゃんと1鉢1鉢見守って、土が溶けてから水やりをしたり、乾ききったものは水に浸すなど、丁寧にお世話されているようです。

一方、「溶けてから水やりをするようにしています。それでも春になると、水が凍ったため、割れたり、ひびが入る鉢がいくつかあります。」というお話は、愛情もって育てられていらっしゃるが故の、とても残念な気持ちが伝わってきます。こうした先輩方の経験談は、私たちのような初心者にはとても心強いですね。

経験談を共有していただける盆友先輩たちもアカデミーで一緒に受講したことから繋がるきっかけができました。自宅で一人で買ってきた盆栽持っていても、悩んで困っていただろうなと思うと、大変有難いです。

 【ムロに入れる意味】

たまたま雪が降る前に盆栽アカデミーのインストラクターさんに立ち話で聞いていたのですが、冬の管理方法で「発泡スチロールに盆栽を入れて、蓋はしないで外に置いておく」というのは、盆栽自体を北風に当てないようにするということが肝心のようです。ベランダなどで育てる場合、ムロに入れなくても北風を直接受けないようにするだけで良いとのことでした。鉢を保温するためだと勝手に思っていた自分の曖昧な解釈を修正できて良かったです。

ちゃんとした設備を整えなくても、盆栽を楽しめる。初心者には嬉しいアドバイスです。さすがインストラクターさん、頼りになります!

 

 【オマケ】

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ちょうど先週富士吉田に行ったのでパチリ。富士山はこの時期、当然ながら雪をいっぱい被っていました。木々たちも寒そうですが、そっか、盆栽はこうした自然の風景のミニチュアなんですよね。