こくふうてんってなに?

昨年まで私は全く盆栽のことについて知りませんでした。恥ずかしながら今回で92回目を迎える日本で一番歴史のあるメジャーな盆栽の展示会「国風展」も分からないド素人。昭和9年に第1回目が開催された由緒ある展覧会です。今からでもいいじゃないですか。盆栽アカデミーの友人や盆栽に関心あるお友達も誘っていざ見参!

f:id:katsuo_24:20180225232903j:plain

△中村年孝さん撮影

 【間近に見られるライブです】

2月上旬というまだ寒い時期にもかかわらず、上野にある東京都美術館は盆栽ファンで賑わっています。お隣の上野動物園のパンダの香香(シャンシャン)と人気を二分する勢い!、、とまでは行かないかもしれませんが、盆栽ファンにとっては期待が高まります。なんたって今年の日本一の盆栽を見られる機会なのです。

f:id:katsuo_24:20180225232709j:plain

盆栽は生き物なので、今一番良くても、来年はその良い状態を保てているか分からないという移ろいゆく美、そこがまた良い点です。

  【国風賞】

広い会場に多くの盆栽が並び、前期と後期の2回に分けて展示されるのですが、私は時間の都合で生憎前期しか行けませんでした。うーん、残念。そして、展示されている作品はどれも見事なのですが、その中でも「国風賞」を受賞するということは、大変な名誉なことで、多くの愛好家がこの「国風賞」を目指しているのです。(私のような素人は、口をあんぐり開けて「へぇー」「ほぉー」言ってるだけです)

f:id:katsuo_24:20180226000009j:plain

 さすが、日本一の盆栽展です。会場では盆栽アカデミーでお世話になっている先生方にもお会いできました。「盆栽だけでなく、添え(メインの盆栽の流れを受けるように置かれる小さな盆栽や草)や卓(しょく:盆栽を置く台)とのバランスも見てくださいね」とアドバイスいただき、これまで盆栽アカデミーで教えていただいた盆栽の根張りや立ち上がり、幹模様、コケ順、枝配りなど、全体の美しさも鑑賞できるようになったでしょうか。

f:id:katsuo_24:20180226000103j:plain

  【鉢も見事】

国風賞の作品も何点かあるのですが、どれもその樹ばかりでなく、鉢も見事なのです。

f:id:katsuo_24:20180226000206j:plain

アカデミーで教えていただいた「鉢映りが良い」という言葉を実感できる作品がずらりとならんでいて、一点ずつゆっくり見ていると丸一日あっても足りないでしょう。初回の観覧としてはまずは全体を見たいところです。

 【展示中の水やり】

そして忘れちゃいけないのが、盆栽は生き物ということです。展示中も水をあげなくてはなりません。ここが絵画や彫刻などの展示会と大きく異なる点でしょう。私たちが会場で鑑賞している間にも、会場で管理される方々が丁寧に水やりやお世話をされていました。 水をあげすぎても展示中に鉢底から水が漏れてしまうので、ちょうどよい水やり加減が要求されるのです。 

f:id:katsuo_24:20180226000916j:plain

【展覧会後はショッピング】

国風展と同時期に、近くの上野グリーン倶楽部では、立春盆栽大市が開催されるとインストラクターの先生から教えていただいていたので、我々は展覧会会場近くから臨時無料送迎バスに乗って出向きました。盆栽市の会場は建物内1Fから3Fまでと屋外全体に全国の盆栽事業者の方々が自慢の品を並べており、私たちはそれぞれ自分のお目当ての品を求めて四方八方へ。盆栽はもちろん、鉢や鋏などの道具、ミニチュアの置物、盆栽関連書籍など、「盆栽界の玉手箱や~!」と言わんばかりの楽しさです。

f:id:katsuo_24:20180226001635j:plain

あっという間に時間が経ち、ちょっとお買い物して皆満足して帰路につきました。

 

【おまけ】

この日はプロカメラマンの中村年孝さんも一緒に行ってくださったので、特別ミニ写真展です。どの世界もやはりプロは違いますね~

f:id:katsuo_24:20180226001951j:plain

f:id:katsuo_24:20180226002009j:plain