夏休み、子ども企画が大人にウケる訳

この暑さで人間も動物も盆栽も、日本列島皆参っています。推定樹齢1,000年と言われている「轟(とどろき)」という銘の盆栽も、さすがに生まれてこのかた、今年のような酷暑はご経験ないのではないでしょうか?▽盆栽の正面ではなく、裏側から撮影していますが、シルエットでもステキな姿です。

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【室内でひんやり、生き返る】

そんな中、大宮盆栽美術館の企画展示室では、「子ども盆栽美術館」として、子どもたちに分かりやすくパネル展示が行われています。盆栽美術館も、エアコンを効かせた室内展示で、熱中症を気にせず訪れられるよう、気を配って企画していますねー。 

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さてさて、この企画、盆栽アカデミーの受講生たちの間でなかなかの人気なのです。撮影可能だったので、一部をご紹介。

 【基本を思い出せ!】

盆栽を学びだしてまだ1年少ししか経っていないくせに、色々知ったかぶりしてきている自分を見返すとても良い機会なのです。まず、「盆栽ってなに?」からですよ。もう、某N局のチコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねえよ!」って叱られそうです。 

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なぜ大人にウケているのかって、パネルです。パネル展示というのは、「いかに文字量を少なく、ポイントを押さえて飽きさせずに見せるか」というとてもプロフェッショナルな技術を要するものなのですが、そのまとめ方がお見事!

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 パッと見ただけで要点が分かるため、盆栽アカデミーの復習まとめみたいな位置づけとなり、ハッと思い起こされることとなりました。

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このカレンダーなんか、自宅のトイレとかに張りたくなります。今日は何の日?的にね。

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この学習ノート、パネル展示ちゃんと見ないと盆栽の手入れの達人でもできないでしょう。よくできてる! 

【大人でも難しい!】

こちら、大きなマグネットになっており、春・夏・秋・冬のそれぞれの盆栽を写真で見分けて貼って遊ぶパネルです。 

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これがなかなかの曲者でしてねぇ。。相当意地悪な学芸員さんの仕込みではないかと私は勝手に推測しています。ニヤリ。だって、松柏盆栽なんて常緑樹で年中葉っぱが緑色なんだから、写真で季節を当てろってそんなん、無理やー!しかも、出猩々(でしょうじょう)という、春の葉っぱが紅い紅葉の種類のパネルが紛れているとか、、もう、意地悪すぎやー!というツッコミしながら遊ぶのも、大人もついハマってしまう感じです。ちなみに、この写真は裏側の解説で答えをちゃんと見てから貼っています。大人の計算高さが表れたショットでございます。

【絵本コーナー】

展示室の一角に絵本の本棚が設置してあります。畳も敷いてあるので、裸足でくつろげるスペースとなっているのが親子への優しさを感じます。

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特に盆栽の絵本が、可愛らしいイラストで盆栽の手入れ方法が描かれているのですが、大人が見てもとても参考になる絵本で、友人もすぐにネットで注文していました。何度見てもほっこりしながら学べる絵本って、子どもと一緒に見ながら盆栽育てるプライスレスな時間を過ごせそうです。

  

【おまけ:実りの準備】

こちら、盆美玄関入ったところの展示の盆栽さんのアップです。何かの実がなっていますが、

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何だろう?と思いながらパネルを見て、思わず「へぇー」が出ました。どんぐりの赤ちゃんです。帽子の部分だけだと、どんぐりってすぐ分かりませんでした。

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視覚で涼を感じる粋な演出の展示です。