盆器作りの旅 ~益子焼チャレンジ<後編>~

益子焼体験】

さて、お待ちかねの益子焼体験です。登り窯を自前で作られた窯元さんですが、東日本震災の時に壊れてしまい修復ができないため、違う窯で焼いているとのこと。若い世代が頑張っています。

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△焼く前の作品群
 盆友に促され、益子町へ行く道中、どんな盆器を作りたいか、簡単なスケッチを描いてイメージを作っておきました。大抵イメージ通りにいかないものですが。友人たちと行くと道中も楽しいのが良いですね。

ささ、まずは先生がお手本を見せて作り方を流れるようにデモンストレーションしてくださいました。あれよあれよという間に手元に作り出される器の数々。

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 その後、各自でろくろを回してイメージを元にチャレンジ!、、が、こちらはやっぱり素人、いざやりだすと、あちこちで「ヘルプミー!」の声が。 まあ、そんなことは先生もお見通しで、皆の作品作りをちゃんとお手伝いしてくださいます。

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なんだかんだ、2時間たっぷり体験させてもらい、出来上がったものの中から、自分が残したいものだけ釉薬の色を選んでチョークでメモし、不要なものは粘土を再利用するためにまとめておきます。ああ、この柔らかい作品を投げつけてぼてっと壊す感覚、、悪ガキがものを壊す背徳感が。。

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作品は、まず乾燥させて素焼きをし、釉薬をかけて本焼きを行うので、ここから2か月くらい待って、窯元から完成品が送られてくるのを待ちます。

 

【いよいよ完成!】

さて、お待ちかねの完成品お披露目会です。友人たちとそれぞれお互いの作品を見るのも楽しいひと時です。完成品は、粘土で作った時より一回り小さくなりますが、元々小振りな鉢を作りたかったのでちょうどよい感じです。

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(鉢底の穴が少し小さかったので、後日友人に穴あけドリルを借りて穴を大きく広げました)

お披露目会の時に、益子焼プロの方の盆器のお裾分けを頂きました。我々素人が作った作品との違いが際立っておりまして、自宅に戻って真っ先に盆栽を植えたのは、やはりこちらの器でした。現金な奴です。

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「鉢映り(はちうつり)がいいねぇ」と自己満足でございます。 自作の鉢たちも、どの苗を植え替えようかな♪と楽しみが広がります。作った後で使って愉しむ。なんとも充実した趣味ではございませんか。

  

【おまけ】

益子焼の工房では、外国人陶芸作家さんが黙々と作品を作り続けていらっしゃいました。限られた日本滞在期間中に少しでも多くの作品を作りたいとのこと。電動ではなく、慣れれば微調整が効くという足踏みろくろを器用に操る姿は、本格的な陶芸作家さんです。

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ヨーロッパでは、磁器が食器として用いられるのが一般的で、陶器は食器用ではなく、道具入れとして使うような粗末なものとされ、あまり関心がなかったようですが、近年ではアジアブームもあり、この素朴感が注目されて欧米でも陶芸作家の方々が生まれ、来日して展示会を開かれているようです。スバラシイ!!

体験教室で満足している我々とは天と地ほどの意識の差がございます。。