巨匠、木村正彦氏登場!

「盆栽エバンジェリストへの道」ブログ、抽選に落ちたら続ける気力もダウンしてしまいましたが、暑い中訪問し、せっかく撮影をご快諾くださった盆栽園のことを共有しないのももったいない話なので、アップすることにしました。どうぞよろしくお付き合いください。

f:id:katsuo_24:20170829175523j:plain

【木村正彦氏の盆栽園へ】

盆友のお一人が盆栽界の巨匠、木村正彦氏の盆栽園のお近くにお住まいとのことで、一般公開はしていないという木村正彦氏の盆栽園に数名で伺うことにしました。木村正彦さんといっても私のような初学者はネットや雑誌でしか拝見したことがない方で、重鎮で怖そうだな―というイメージしか持っていなかったので、恐る恐る皆について行ったという感じです。

f:id:katsuo_24:20170829175650j:plain

ジモティの盆友に道案内をお願いし、埼玉のとある住宅街を歩いて道から奥まった静かな緑深いお庭に入って行くと、突然視界が開け、そこにずらりと大きな盆栽たちが堂々と並んでいました。おおー!こんなに無防備に盆栽たちが並んでいるけれど、きっととんでもなく高いに違いない!と一目でわかるものばかりです。当然ホームセキュリティーとか保険入っているんでしょうね。触って落としたら一生雑草取りしても返せません。

 【巨匠登場!】

ちょっとして、盆友がお弟子さん通じてお願いし、木村先生ご本人が私たちの前に出てきてくださいました。ま、まさか、ご本人に会えるとは!!勇気の塊のお友達に感謝です。木村先生自らがお庭を案内してくださいました。 

f:id:katsuo_24:20170829180254j:plain

下の写真にあるような木村先生の独特の石付盆栽の原風景は中国だそうです。実際の自然の風景を盆栽で表現する。これは盆栽の基本と私たちも習いました。作業場前に、中国の切り立った山深い渓谷の霧がかかった岩場に生える樹木の風景写真が飾られており、本当に水彩画のようなその風景があることに驚きました。

 

f:id:katsuo_24:20170829180426j:plain

石付盆栽の石は、木村先生がイメージして削っていらっしゃるそうです。普通の石は硬くて割れやすいので、砂岩の塊から削り出すそうです。まるで彫刻家!盆栽師って一体どこまで追究するんでしょう。一般ピーポーには思考が到底追い付きません。

 

【お庭の奥には別世界】

 怖そうなイメージと違い、木村先生は私たちをお庭の奥へご案内くださり、事務所でじっくりとお話をお聞かせくださいました。

 またそのお庭のお手入れの見事なことったら!一日眺めて過ごしたくなるようなため息がでるお庭の池には、美しい金色の鯉たちと、夏の暑さを忘れさせてくれる蓮の花がスッキリとした姿で目をひきました。 

f:id:katsuo_24:20170829180734j:plain

まさか木村先生にお会いできるとは思っていなかった私たち、すっかり質問がド素人丸出しで、聞く話聞く話初めてのことばかりでポカーンでした。書ききれないので( ゚д゚)ポカーンの話をいくつか。

 

【( ゚д゚)ポカーンその1】

f:id:katsuo_24:20170829180819j:plain

壁にずらりと並んだ写真、これ全て何らかの賞を受賞した作品です。内閣総理大臣賞もゴロゴロ。盆栽界の最高の賞、国風賞も何度も受賞されている木村先生、雲の上の存在すぎです。

 

【( ゚д゚)ポカーンその2】

これまで手掛けた盆栽のビフォーアフターをファイリングされていらっしゃいました。どのページも「えええっ?これが?こうなるの?」と、まるで狐につままれたような変身ぶり。

f:id:katsuo_24:20170829180926j:plain

それぞれの素材を見て、その完成形をイメージできる時点で凡人と訳が違います。

 その中のひとつ、こちらは内閣総理大臣賞を受賞した「登龍の舞」です。当時の総理大臣、竹下登氏がまだ銘がついていなかったこの盆栽を見て「命名させてくれ」ということで、登という字を入れたこの銘となったそうです。

f:id:katsuo_24:20170829181002j:plain

ちょうどお庭に「登龍の舞」が飾られていました。実物はやはり写真では伝えられない迫力があります。

 

【( ゚д゚)ポカーンその3】

お庭で拝見した見事な盆栽たちは、一般ピーポーの私たちでもその名を知っているような世界のVIPが所蔵していたり、プライベートジェットで買い付けにいらっしゃるそうです。日本のお金持ちさん、頑張って日本の宝を守ってください! 

f:id:katsuo_24:20170829181346j:plain

そんなこんなで2時間もたっぷりお話を伺った私たちに、木村先生は最後に「一流盆栽師になるために必要な7か条」を書いた色紙を見せてくださいました。

f:id:katsuo_24:20170829181435j:plain

うーむ。感性からつまづいてるかも。。精進せねば。